Chapter 1
RAの発症におけるサイトカイン
サイトカインはどのようにして、RAの疼痛、関節破壊、全身合併症を引き起こすのか。
サイトカインの機能とその役割
免疫系におけるさまざまなサイトカインの機能とRAにおけるそれらの役割について
Dr. Kevin Winthrop(Oregon Health and Science University)にお聞きします。
滑膜炎
RAは滑膜組織と目、心臓、肺など、関節以外の器官に生じる慢性炎症を特徴とします1,2。
RAの関節では、滑膜炎が免疫活性化、アテローム発生、軟骨と関節の損傷を含む多くの結果をもたらします1,3。
慢性炎症はサイトカインによって引き起こされる1,3
サイトカインは複雑なネットワークを形成し、破骨細胞、滑膜細胞、さまざまな免疫細胞を活性化します1,3,4。
この無調節な免疫反応は、免疫活性化メカニズムと免疫抑制メカニズムの不均衡に起因しており、関節破壊を招き得るプロセスにつながります5。RAの病態に関与するサイトカインはJAK-STAT経路でシグナルを伝達し、炎症反応を持続させます1,6。
Teaching Materials
JAK, Janus kinase; STAT, signal transducer and activator of transcription.
References: 1. Smolen JS, Aletaha D, Mclnnes IB. Lancet. 2016;388(10055):2023-2038. 2. Smolen JS, Aletaha D, Barton A, et al. Nat Rev Dis Primers. 2018;4:18001.
3. Mclnnes IB, Schett G. N Engl J Med. 2011;365(23):2205-2219. 4. Parkin J, Cohen B. Lancet. 2001;357(9270):1777-1789. 5. Malemud CJ. Ther Adv Musculoskelet Dis. 2018;10(5-6):117-127.
6. Schwartz DM, Bonelli M, Gadin M, et al. Nat Rev Rheumatol. 2016;12(1):25-36.