JAKファミリー
関節リウマチとJAK-STAT経路について、海外の第一線で活躍されている専門医に解説いただくシリーズです。JAK1、JAK2、JAK3、TYK2の4種類のJAKは、細胞の成長、生存、発生に関与しており、特に免疫の調節に極めて重要です。疾患やJAK欠損マウスの研究によって、ヒトの免疫系における各JAKの固有の役割がわかってきました。今回は、各JAKの正常な免疫学的機能の概要について、Janet Pope先生(Rheumatologist from the University of Western Ontario in Canada)にご解説いただきます。
JAKファミリー
各JAKは、活性を示すチロシンキナーゼドメインと、それ自体は活性を示さないものの、チロシンキナーゼドメインの活性を制御する役割のある偽キナーゼドメインを有しています。
JAK1のはたらき
JAK1は、B細胞、T細胞、NK細胞などのリンパ球の調節に関与しています。そのため、自然免疫や獲得免疫、上皮創傷治癒や炎症において重要な役割を果たします。