関節リウマチの病態形成におけるサイトカインとJAK-STAT経路
関節リウマチとJAK-STAT経路について、海外の第一線で活躍されている専門医に解説いただくシリーズです。IL-6、IFN-γ、IL-23など、RAに関連する多くのサイトカインは、JAK-STAT経路を介してシグナルを伝達し、RAの病態形成を促進し、自然免疫、獲得免疫、感染に対する宿主応答において重要な役割を果たします。これらの関節リウマチの病態形成に関わるJAK-STAT経路におけるサイトカインについて、Kevin Winthrop先生(Professor from Oregon Health and Science University in Portland, Oregon)にご解説いただきます。
サイトカインのはたらき
サイトカインは細胞により生成され、シグナルを伝達し、他の細胞の挙動に影響を及ぼす低分子であり、免疫細胞の増殖・分化・遊走・機能を制御します。多様な免疫系機能を促進するうえでも重要です。
関節リウマチにおけるサイトカインの関与
JAK-STATを介するサイトカインは、関節リウマチにおいて、滑膜細胞の活性化、破骨細胞の分化、血管新生、パンヌス形成、さらなるサイトカイン発現の刺激に関与しています。