本コンテンツでは、関節リウマチの病態機序における滑膜線維芽細胞の関与やIFN-γの役割について、代表的な研究結果と共に3回にわたってご解説いただきます。
IFN-γは、第1回でご紹介したオートファジーによる抗原提示と共に、関節リウマチにおけるACPAの発現に関与している可能性があります。第2回では、ACPA産生におけるオートファジーとIFN-γの関与についてお話しいただきます。

ondemand_video動画[8分7秒]
演者
加藤 将 先生
北海道大学病院 リウマチ・腎臓内科 講師

●IFN-γによる滑膜繊維芽細胞上の提示抗原の変化(in vitro

滑膜線維芽細胞とコントロールとしてのB細胞にIFN-γまたは溶媒を添加して、MHCクラスⅡ分子と共刺激分子のB7分子の発現を観察したところ、IFN-γの刺激を強く受ける線維芽細胞は、MHCクラスⅡ分子と共刺激分子を発現することで免疫に関与していることが示唆されました。

IFN-γによる滑膜繊維芽細胞上の提示抗原の変化

●関節リウマチにおけるINF-γの役割

IFN-γは滑膜線維芽細胞において、オートファジー誘導との共刺激により、シトルリン化ビメンチンの抗原提示やACPA産生に関与している可能性が示唆されました。関節リウマチの関節破壊においては、IFN-γの果たす役割が大きいことが推測され、実臨床でもINF-γのコントロールが重要になると考えられます。

関節リウマチにおけるINF-γの役割